町丁のすべての道をできるだけ効率よく歩こうとすると、いかに同じ道を重複して歩かずに済ませるかが重要になります。
例えば、図のような単純な道路網でも、Aから出発してすべての道を歩く場合、どこを最終目的地にするかによって重複の区間が変わってきます。Dを最終目的地にすれば重複するのは1区間だけですが、BやFなら2区間、Eなら3区間になると思います。
しかし、その先に続く道まで考慮すると、必ずしもDを目指すのが正解とは限りません。また、AB間はすでに歩いている、といったケースもあります。CDを2度歩くより、ACを2度歩いたほうが距離は少なくなります。
数学の世界には、こうした問題を扱う「中国人郵便配達問題(チャイニーズ・ポストマン問題)」というものがあるそうです。中国の数学者にちなんで名付けられたものですが、私には理解できる範囲を超えていますし、仮に理解できたとしても、歩いている最中にそこまで考えることはとてもできません。
ここまで歩いてきて、今のところは次のようなルールを念頭に置き、できるだけ重複区間を少なくしようとしています。
- まず町丁の外周を回る。町丁の規模や形を実感するとともに、範囲の外に出ないようにするためです。
- 南北方向であれ東西方向であれ、まっすぐ歩けるところはできるだけまっすぐ歩く。
- 重複が避けられない場合は、できるだけ短い区間を重複させる。
今日歩いた西新橋二丁目のように、碁盤の目に近い道路網であれば、「タテタテ、ヨコヨコ」と歩くことで、効率よく踏破できた気になります。
しかし、そんな整然とした町ばかりではありません。見逃していた道に気づいて引き返したり、せっかく戻ったのに、その道が通行止めだったり。そのたびに、あそこで曲がっておけばよかったと後悔しながら、同じ道をもう一度歩くことになります。
一方で、思い描いたとおりに歩き進め、地図の上にきれいな軌跡を引けたときは、何とも嬉しいものです。